2018/04/25

主計町暗がり坂 花びらまぶし

 それにしても桜の観せてくれる眺めは多種多様。咲き始めてから散りゆくまでの三週間くらいの中で(夜に気温が下がり、春の嵐が少ないことも相まって桜が味わえる期間はそこそこ長い。満開の週末を二度楽しめる年もある)毎年の様に新しい小景に出くわす。
 例年より遥かに早く開花が進んだこの年、普段なら満開手前の主計町浅野川沿いの桜、は既に散りはじめていて・・・ならばと暗がり坂の様子を見に行ったら初めての光景に遭遇。
 散った花びらがあちこちに趣を加えるのはモチロンこの時期の風物だけど、流石に暗がり坂はちょっと別格。その昔ここを暗がりに紛れて茶屋街に足繁く通った旦那衆の艶っぽい想いの層がそうさせているのかは、分からないけど。 2018年 4月5日19時34分撮影
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21世紀美術館 観桜回廊

 桜は満開の下包まれるように体感するもヨシ、窓から迷い込んだ一枚の花びらにしみじみするのもよし、それが心を揺さぶるシチュエーションは多彩で幅広い。 
 珍しく晩春の様に暑い日が多かったこの年の春のはじめ、久々例年並の‘寒さ’となったこの日、時折ぱらつく雨を避け、ちょっとだけ冷えた体を暖めながら21世紀美術館の回廊を歩いていたら‘スルッと’視野に入り込んできた枝垂れ桜に思わず足が止まった。
 シンプルで美しい美術館内部が夕暮れ時の外部をスパッと切り取った、この年とても印象に残る、そして初めて観た桜の光景。2018年4月5日18時30分撮影
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2018/04/19

赤レンガの枝垂れ桜

 桜の名所は一般的に「沢山の桜が咲く場所」や「見事な枝ぶりの老木」などが多いだろうけど、金沢ではさりげなく咲く一本がその背景も含め‘密かな名所’になっているコトがしばしばある。 
 築100年以上経つ元兵器庫で重要文化財でもある県立歴史博物館の脇で桜をぼんやり眺めていたら、警備員の方に「あちらの枝垂れ桜もぜひご覧になって下さい。綺麗ですよ」と声をかけられ、初めてこの桜の存在を知った。 表からは見えない場所にあり、「通りがかり」につい視界に入るコトはまずないこの桜、金沢らしく「歴史ある背景と一体となって」うっとりする光景を出現させている。 
 金沢にいると「桜は一対一」でこそ味わいがある・・とつくづく感じる。延々続く桜並木も美しいけれど、それだけじゃない。一本の桜とゆったりと‘対話’をするように鑑賞する楽しみも多い街。2018年4月6日7時42分撮影
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2018/04/18

桜の下をゆく人たちに。兼六園下

 桜は、それ自体が醸し出す味わいもしばしば夢の様だけど、そこに居合わせた人達もさりげなく、否応なしにちょっぴり違う次元に連れてゆく、ように思う。 
 ことさら花を眺めているワケではない人達をも、ゆったりと時に足早に、変化し続ける桜は巻き込んで、その瞬間だけの愛おしい風景を出現させる。私達を楽しませる四季の様々な変化の中でこういう‘魔法’が使えるのは桜だけかもしれない。 
 兼六園下から石川橋をくぐって広坂方面へ向かう人達、次の目的地に向かうのか、そろそろ疲れてきて家路につこうとしているのかはたまた・・・ 2018年4月3日18時19分
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