2015/02/28

金沢城石垣 桜囲み

 以前にも書いているけど、金澤での花見は廻りの風景との‘調和による美’を意識するとより味わい深い。ここは金沢城と兼六園を繋ぐ石川橋から真弓坂入口方面に向かって緩やかに降りていく蓮池門通りの中程。
 通り脇に斜面に、お堀通りを挟んで金沢城側にも二段に分かれて咲く桜、見事な石垣、その上「本丸園地の森」の木々たち・・・それらで構成される刻々と変化する光景を眺めつつそぞろ歩いて、よくこの場所に立ち止まる。
 絵師がその腕前を駆使して描いた様な枝ぶりの下から覗く陰影に富む石垣の造形、取り囲む‘遠く近くに’咲く桜、それらのバランスについつい見とれてしまう。絵画の中を彷徨っているかの様な花見、の一コマ。2014年4月11日17時55分撮影
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2015/02/17

桃源峡谷 木曽谷

 金沢のホントの魅力はスポットではなく‘複雑な地形’全体(と変化に富んだ気候)にある、と思う。(歩いて歩いて佇んで・・徐々に沁みてくる魅力。街全体をゆっくり庭園の様に散策して初めて分る魅力)
 金沢旧市街の中心を背骨の様にまっすぐ貫く小立野台地の両側に展開する複雑な地形の中でも、最も入り組んでいる‘木曽谷’と言われる地域。此処は画面手前にほぼ隣接している前田家菩提寺宝円寺(俵屋宗達のモノとされるお墓もある)脇から谷へ降りる名もない階段坂だけど、ここを通る人達に愛されている坂であろうことは容易に想像出来る、幸せな包まれ感がある場所。
 花のまま落ちた桜(多くはスズメが遊んで落としたモノだろう。突然桜が散り始めた・・と思って見上げるとスズメ達が桜の枝で遊んでいる・・というコトがよくある)に飾られた坂の途中で寛ぐ親子、春の始めの真ん中の幸せな夕方。桃源峡谷。2013年4月4日16時53分撮影
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2015/02/13

くわな湯桜 一輪挿し

 金澤旧市街には桜が多く植えられている。藩政期にお殿様がお城から桜霞を眺めようと寺町台地斜面に植えてみたり、日露戦争勝利記念にアチコチに植えたり 最近ではワシントンの桜を里帰り植樹もしたり(当初、米国への桜の贈呈には金沢出身の高峰譲吉博士も大いに尽力した)それぞれの時代に様々な思惑で植えられてきた桜がこの街の複雑な地形とも相俟って(気温差、日照差などの影響で)時期をズラしながら咲き誇る。
 樹齢100年を超える熟練役者達の見事な咲きっぷりにも惚れ惚れするが、こういうふうに若い桜がポッと咲いている光景も金澤らしい桜風姿。
 主計町茶屋街の細い細い裏路地を直角に曲がった瞬間に視界に飛び込んできた一本の若桜。一輪挿しに生けた花の様。2014年4月10日15時22分撮影
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2015/02/12

パーソナル・ナイト・ミュージアム 21世紀美術館

 21世紀美術館は毎晩22時まで交流ゾーン(外周部分)を無料で開放している。無料と言ってもそこは金澤、タレルの部屋(ブルー・プラネット・スカイ)で延々と佇むコトも(瞑想や読書にも最適)ヤン・ファーブルの「雲を測る男」を正面に、マイケル・リンのロッキング・チェアに揺られつつボンヤリ心地よい時間を過ごすコトも出来る。そして・・・そもそもプリツカー賞(建築界のノーベル賞とも言われる)建築家ユニットSANAA設計による館を逍遥するだけで其処彼処に・・・パーソナルな美景を見つけるコトが出来る。
 例えば外周部分でたまたま目の前に出現したこんな景色。闇をスーっと貫くレストランの反射光と、建物の直線曲線が織り成す調和の美しさに不意打ちされた。
 パーソナル・ナイト・ミュージアム。2015年1月7日18時51分撮影
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