2012/09/14

酔月 せせらぎ通り

 複雑な地形、曲がり角の多い道筋、込み入った旧市街に浮かぶ月は思わぬトコロに登場したり、いつの間にか消えてしまったりを繰り返す。そしてその場所、場所にハマって多彩な風景を作る。
犀川上菊橋上流から流れ込み中心部を流れていく鞍月用水が繁華街の裏手を流れる辺り。
高度経済成長期にかなり暗渠化されたけどその後見直され・・・今では‘用水の流れる小粋でおしゃれな裏通り’、こだわりのレストラン、ショップも多く並ぶ「せせらぎ通り」としてすっかり定着している。
(例えば左側、柳の脇に建つビルの1階は予約必須の人気イタリアンも入っている)
直ぐ裏手に長町の武家屋敷跡が広がるここら辺りは、さすがに夜の3時も廻って静かだけど、画面左方面にほんの200メートルも行けば・・まだまだ深夜営業のbarやクラブや居酒屋が軒を連ねるエリアになって明け方まで賑わう。
酔った人達の上に顔を見せる月、気が付く人にもそうでない人にも・・ちょっぴり妖しく秋の月が照らしている。
2012年09月01日午前03時00分撮影

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2012/09/07

四万六千日川柳行燈

 四万六千日は卯辰山の観音院を代表する年中行事。旧暦の7月10日(今年は8月26日)この日にお詣りすると4万6千日分お詣りするのと同じ功徳がある・・というコトで毎年多くの参拝者で賑わう。
暑い暑い夏の盛りにフウフウ言いながら観音坂を登ってお詣りをして、汗ダラダラで護摩焚きをされるお坊さん(お役目とはいえスゴイ・・)の脇を‘西国33ヶ所霊場御砂踏み’をしながら廻り・・開放された本堂の中を巡って玄関先に吊るす玉蜀黍(ひがし〜主計町周辺に観光で訪れた方はよく目にすると思います)を買って帰る。この日だけ焼きトウモロコシを売る屋台も出て・・・でもこちらも暑そう(^^ゞ

これは観音院へ続く長い参道沿いに灯る、四万六千日川柳行燈。(このタイプは「画のみ」バージョン。公募で選ばれた川柳短冊がレイアウトされているモノも沢山ある)
戦前からあって、しばらく途絶えていたものを平成になってまちづくり協議会の方々が復活させたモノ。四万六千日当日の二週間前くらいから観音町通り、約400メートルの参道のアチラコチラにポッポッ、と灯る。
この行燈は界隈を深く愛された版画家クリフトン・カーフさんの豪快で茶目っ気たっぷりな画がハマった一基。
2007年に80歳で他界されてしまっけど、妖しく楽しく仄かに灯る行燈を見ていると(見つめられると)彼の想いが直接語りかけて来る様。2012年08月16日23時00分撮影


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2012/09/01

夕暮れが最も遅い頃 サンセットリバー

 一年で一番遅く夜の帳が降りる6月下旬(この日、日没は19時16分。30分ほどは余韻が残るから完全な夜になるのは20時!近く)夏の中盤以降にもよく出現する、燃える様な濃い夕暮れを迎えている浅野川河畔。
複雑な地形と狭い道が入り組んだ旧市街では、東西の空が広く見渡せる二つの川は夕暮れの多彩な変化を眺める絶好の場。
山頂でご来光を眺め海で夕陽を見送る様に(サンライズ・ビーチよりも、サンセット・ビーチがすんなり来るように)
‘感覚的に低い方に陽が沈む’のが生理的にも受け入れられやすいだろう。
金澤の二つの川も下流方向に陽が沈む。
浅野川大橋(藩政期は「轟の橋」と呼ばれる木製の橋が架かっていたそうだ。参勤交代の行列もここを通った)方向、川下を向いて座り、背後から穏やかな川風を受け、ゆっくり色を変えていく幾重にも織り成す雲の帯をウットリ眺める。
これが川上方向だと多分・・‘なんとなく’しっくりこない(^^ゞ
・・実はこういうコトも金澤の魅力の一端。
このままここで暗くなるまで佇むのもいいけど、ひがし、主計町・・二つの茶屋街にも徒歩でそれぞれ1分、3分の距離。素敵なショーのアフターを楽しむお店にも事欠かない。
2012年06月23日 19時22分撮影
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