2010/02/27

金澤玉響 21世紀現在美術館


太陽が沈んでから残光が消えるまでの僅かな間(20~30分くらい)
世界が最も美しく見える時間のコトを映画用語で「マジックアワー」と言うんだけど
そんな時間帯の金澤はしばしば、まさに魔法がかかった様な美しさに包まれる。

何度か取り上げている21世紀美術館、
この日も黄昏の大きな手が、優しく降りてきて・・全てを美しく包み込んでいる。

館内では「様々な光の中に身を置き戯れ、鑑賞する人も含め作品となる」作家の作品展が開催中だったんだけど
この時は、空も美術館も人も含めた全てが「美しいモノ」として目の前に現れた様に思う。

この美術館は Contemporary Art(現代美術)を鑑賞するための施設だけど、
この日のこの時間は、
差し詰め「現代美術館」ならぬ「現在美術館」。

この美術館の魅力は建物のユニークさ、企画展の素晴らしさもさることながら
「刻々と移り変わる金澤の光」を見事に映し込むコトにもある。

(09年10月16日午後5時50分撮影)

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2010/02/14

金澤玉響 冬の『画廊金澤』にて


淡い青空をバックに、灯り始めた犀川大橋袂の街灯が調和している冬の夕方。
旧市街を歩いていると「あ、なんだか絵の様だなぁ」と思うコトがよくあります。
そしてしばしば、その「絵」の中を歩いている様な‘軽い’錯覚に陥ることもあります。

例えば昇ってくる月を何か越しに眺めている時・・・
満開の桜に覆われたお城の周りを歩いている時・・・
そして、こういう日常の何気ない風景の中にも・・・

金澤は街の構造物に対して細かく神経を使っていて
それらがしばしば見せる「自然との調和」は、これもまた金澤らしい味わい。
これみよがしに主張するのではなく、あくまで品良く調和する様に・・

犀川大橋が川面を映すがごとく、五層のグラデーションに塗られているコトも
(意外に気がつかない人も多い?)東山河畔観光駐車場の構造物全てに塗られている濃い茶色が、
川沿いの桜の幹の色とほぼ同じ色に見えるようコーディネートされているコトも・・
みな現代の金澤人が慎重に配慮しながらやっているコト。
そういう「金澤人の配慮の積み重ね」が旧市街のアチラコチラに作品を出現させている、と私は思います。
「画廊金澤」は年中無休でお待ちしております・・・
(09年12月28日午後04時18分撮影)

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2010/02/10

金澤玉響 冬の夢幻空

金澤(北陸)の冬は暗くて雪が多くて・・という一般認識は確かにある意味
事実だけど(日照が少なく降水量が多いという点では)その中身はとても味わい深い。
何度も書いているけど、金澤の冬の空はしばしば回り舞台。
この日も予報的には降水確率80パーセント位?
この瞬間にも一応雨&霙は降っているけど(ナイロン傘を差して撮影)
その最中にも束の間の信じられない様な青空が出現する。
ここは犀川の上菊橋。上流に向かって半ばいきなり視界が大きく開けてくる場所で
犀川大橋とは逆の意味でなかなかのビューポイント。

一年中、いろんな時に出現する「遥かなる雨上がりの空」
その中で最も「遥か」率が高いのはやはり冬。
私は能の「現在能」と「夢幻能」になぞらえて金澤の趣の基本を「現在夢幻」
という造語にしてみたんだけど、この日のこの時も暗く重たい雲の下の世界(現在)
の上に遥かなる空(夢幻)が現れたかの様。
(1o年01月07日午後0時17分撮影)


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2010/02/03

金澤玉響 浅野川白洲


2008年夏、洪水に見舞われた浅野川。その善後策と予防策で09年秋〜10年初春まで河床の大改修。そのために大きな中州が出現し、川の風景、音が一変しています。

浅く浅く、優しい流れが立てる特徴的な水音もしなければ(水深が深くなっているため)夕暮れ時の光に染まる水面の美しさも半減・・と期間限定の無粋な中洲だけど
天はそれを知ってか・・09年から10年にかけての金澤は近年には珍しい位の降雪。
土色の中洲を見事に白く塗り替えて、今冬限定の趣ある風景を出現させました。
とはいえ比較的温暖な金澤では雪は降って溶け、降って溶け・・この白洲も一面を覆う花が咲いて散るかのごとく、一日〜数日で消えてしまいます。もうじき夕暮れ、一瞬雲間から覗く弱い夕日に束の間、淡く染まる中洲も綺麗なコトでしょう。
今季の「金澤冬の回り舞台」は空も地面もコロコロ変わり、例年にも増してダイナミックです。
(1o年01月01日午後04時56分撮影)


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