2009/12/01

金澤玉響 蓮昌寺 心の石段


元旦当夜に降った雪に白く浮かび上がる蓮昌寺の石段。
「雪国」「寒冷地」と誤解されている方も多い金澤。
元々とりわけ寒い土地ではないので(東京比で1.7度くらい低い。冬でも2度ちょっとしか違わない。風もあまり吹かないので冬の平均体感温度は寧ろ高いかもしれない)この雪も夜通しどんどん溶けて明日は大方無くなる。
金沢市では卯辰山山麓寺院群を巡る「心の道」という良質なコースを用意していて、この蓮昌寺もその途中にある。この夜だけ浮かび上がる白い石段はさしずめ「心の石段」か。

夜の底が淡く白く浮かび上がり、あちらこちらに「ハッ」とする風景を出現させるのも金澤の雪の味わい。
時たま町家の瓦屋根から「ダダダッ」と落ちてくる雪の塊に注意しながら、雪が音を吸収してすっかり静まりかえった街中を歩く。

(08年01月01日午後11時58分撮影)

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2009/11/26

金澤玉響 本光寺


十一月終わり頃の夕方、
夕陽を受けてシルエットを浮かべる、卯辰山山麓寺院群、本光寺の象。
見事な造形の本体に比べ、
二次元に還元された影はちょっぴり妖しくってユーモラス。
今にもモソモソ動き出しそう。
そして・・・なにか内緒話でも囁いている様にも見える。

このお寺は特に秋の午後、石段の上の山門に切り取られた紅葉がとても美しいので
(「えっ!あれは実在の景色?」って思うほど美しい)人を誘い込む。
私も思わず登ってしまった一人(笑)
ちなみに今の石段、遺構調査によって判明した藩政時代の階段を
既存石を使って復元したモノ。そういう細やかな配慮も金澤らしい。

辺りは枯れ葉のしっとりした香り。 透き通った、微かに暖かみのある空気。
(オリジナルは07年11月26日午後4時3分撮影)

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金澤玉響 月下の柳 初冬

冬の月は圧倒的。
真上近くまで登る月の光は澄んだ空気の中をほとんど劣化するコト無しに突き進んできて地上に張り付く。
季節は冬だけど月の季節は夏、そんなムード。
雲は真っ白で空は微かに蒼い。
夜中の真昼。
乾いた、微かないい香りのする大気を味わいながらいつまでも歩く。
ひがし茶屋街、螢屋前の広見に立つ柳越しに望む天頂の月。
この柳にはちょっとした曰くがあるらしいけど、確かにちょっと妖しい。
(オリジナルは07年11月26日午前1時26分撮影)

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2009/09/30

金澤玉響 犀川 秋の朝靄

狭い旧市街に多くの「ビューポイント」がある金澤。
犀川にも「景色を眺めるためのベンチ」が設置されている橋が少なくない。
(ベンチも含め橋のデザインがバラエティ豊かなトコロも金澤らしい)

御影大橋(この橋も優雅で個性的な橋)あたりから川上に向かってリズミカルに繋がってきた街の風景はこの上菊橋を境に途切れて、空も河原もゆったり広くなり、彼方の山並みも合わせ四季折々とてもダイナミックな情景を見せてくれる。
(例えば、下のコンシェルジュ通信マップ、橋の上に打たれた4つのポイントを見比べてみて下さい)

近年橋が架け変わった時、小綺麗な花壇&ラウンドバックレスト付きベンチも併設され、さらにユッタリ風景を楽しめる様になった。

9月の下旬のある早朝、心地良い大気に誘われて上菊橋まで行ってみると、網を打つ人がいた。

魚を捕るコト、朝靄の犀川に立っているコト、
どちらも楽しんでいる様な。
風景にすっかり溶け込んで、一枚の「動く絵」を見ているかの様。
2007年9月22日 午前5時24分撮影


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2009/09/10

金澤玉響 月見光路


秋のある夜、21世紀美術館周辺では月見光路というイベントが開催されていて綺麗な花が沢山咲いていました。ずっと前からここに咲いていたかの様に・・・周りと自然に調和して。(派手なのぼりが立っているでもなし、騒がしい音楽が流れているでもなし・・)
心地良い夜風に誘われ散歩していたらこんな光景に出会う・・金澤には地元を愛している人が大勢いて、皆さん折々に街に素敵なスパイスを振りかけてくれます。
2003年に金沢工業大学のある研究室によって始められたこの素敵なイベント、
今年09年金沢ジャズ・ストリートイベントも重なり旧市街中心部はさらなる賑わいをみせました。尾山神社でサンセットジャズを堪能し(17時〜19時)その後21世紀美術館広場で月見光路の灯りの中、21時までのライブを楽しむ。うすうす感づかれていらっしゃるかもしれませんが・・・すべて無料。つくづく豊かな街。
(08年10月3日午後9時4分撮影)

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2009/08/16

金澤玉響 ひがし茶屋街の猫奴さん


ひがし茶屋街には首輪をしていない、カテゴリー的には野良猫なのだろうけど
皆に認知され育まれている猫が何匹かいる。
それぞれ大体のテリトリーを持ち、風景に溶け込みながら暮らしている。

この猫奴さんは・・・ひがしの広見前、螢屋さん周辺がお気に入りの様子。
自由気ままに、優雅に歩き回り佇み、寝転がる。

ちなみにこの30秒くらい前は柳に集う若ツバメ達
(ひがしでは軒先にツバメを迎える家が多い)を狙って
幹を2階の高さくらいまで、あっという間に登り、降りて来た。

もう、そんなコトは・・・・まるで無かったかの様です。
(投稿日時は撮影日時)

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金澤玉響 宝円寺


宝円寺は藩主一族の位牌が安置されている前田家の菩提寺。
私はよくお参りに行き
「金澤の街を作って下さってありがとうござます」と頭を下げる。
茶道が盛んな金澤の人には「梅鉢茶会」の会場としてもお馴染み。
この周りは兼六園から数百メートルしか離れていないコトが
にわかに信じられない様な幽邃な趣。
複雑な地形の旧市街の中でも最も不思議な場所。

周辺の旧町名 百々女木は用水として流れる源太郎川の水音が轟々と轟いていたコトから。(元は轟来町。明治に百々女木町に)
木曽坂、木曽谷も、「まるで木曽の山奥にいるような趣」だから。でもそこから2〜3分歩けば・・・まったく次元の違う世界へ
その真ん中に位置する宝円寺。さすが前田家、見事な立地。

(投稿日時は撮影日時)

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2009/08/15

金澤玉響 柿木畠の広見から 夏の早朝


夏の夜明け、日の出を挟んで前後30分くらいの光の変化は楽しい。これは日の出2分前くらいの光、に照らされた柿木畠。
ここにはちょっとした「広見」(藩政期、主に火事の延焼を防ぐ目的で旧市街のあちらこちらに設けられた空間)があって、路地の中にぽっかり空いた空間は子供の頃から不思議に思っていた。
それぞれに、思い思いの趣向を凝らしたビルが、広見に沿って、路地に沿って、用水に沿って、複雑な高低差のある地形に沿って建ち、それでも全体的に纏まってみえるのは、金澤の風土がも及ぼす影響力、そして不思議なマジックアワーの力。

(投稿日時は撮影日時)

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金澤玉響 仙石通り交差点 夜明け前


香林坊あたりの地上は、東西に延びる小立野台地の尾っぽ、金沢城のある台地の陰になり夜明けの光が若干遅れて届くんだけど、
北國新聞会館にはもう夜明けの光が射して淡く輝き始めている。
(実際に卯辰山方面から眺めると小立野台地の向こう側にこのビルの高層部分がよく見える)

白い壁とガラスで構築されたこの建物が最も美しく見えるのは、この時間から夜明けまで。
金澤のマジックアワー(モノが最も美しく見える日の出、日没前後の時間)を見事に映し込む巨大なオブジェ。
(投稿日時は撮影日時)

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2009/07/18

金澤玉響 初夏の夕暮れ 上菊橋から


夏は特に、
朝に夕にダイナミックな変化を見せる金澤の空。
こういう夕暮れを味わうには・・・犀川は最適。
ここは「どうぞ、ここからゆったり風景を眺めて下さい」と言わんばかりの、心地よく過ごせるベンチがある上菊橋。

犀川は浅野川に比べてもさらに、橋をくぐる毎の風景の変化が激しいけど、
この橋上流、半ば急に広がる、風景の広がりは見事。
(08年11月28日の玉響参照。この橋の上流辺りから、犀川は寺町台地沿いを離れて小立野台地との真ん中くらいの平地をユッタリ流れだすのだ・・・普通の川からすると逆の様だけど)
そしてモチロン下流の風景も・・・特に夕暮れ時は美しい光景を見せてくれる。
空の底が淡く燃え上がる夏の夕暮れ。
(オリジナルは07年7月18日午後7時3分撮影)

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金澤玉響 あかり坂の住人達

「くらがり坂の隣のもう一本の石段」が五木寛之さんによって
「あかり坂」と命名された。

アプローチも狭く、暗がり坂との間に有るもう一本の路、というか町家と町家の間の行き止まりの入り口とそんなに幅も変わらない。
見落とす人も多く、主計町を訪れる人にとってはなんとなく「二番手」の存在だったけど・・・
そうなってみると心なしか「明るい坂」の様な「くらがり坂」と対をなしている様な気がしてくるから面白い。さすがは五木さん。

この二匹はここらへんをテリトリーにしている、ちょっとした人気者。
様々な配置で訪れる人を和ませる。
風景にとてもいい具合に調和するのは猫の天分。
(投稿日時は撮影日時)

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2009/07/05

ふらっとバス旧市街一周半日コース

金澤の旧市街地を四つのルートで循環するふらっとバスは、金澤らしい気配りのとても便利で快適なバスシステム
大きな窓、低い床、ゆっくりゆっくり動いて・・・市の中心部の曲がりくねった狭い路地にもグイグイ入っていって、アチラコチラに連れていってくれます。運賃はどこまで行っても・・・100円♪
※ルートマップはクリックで拡

朝8時半過ぎから夕方6時過ぎまで、15分間隔で運行しているこの魅力的なバスを使って旧市街を巡るプランをご紹介します。
まずは四つのルートを乗り継いで、金沢駅を拠点に旧市街を一周する半日コース(ゆっくり廻れば一日コース)をご紹介しましょう。

※1,スタートは此花ルート金沢駅乗車、東別院表参道口で降ります。
そのまま金澤表参道を散策して金澤の台所、近江町市場へ。(距離にして500メートルくらい)まずはお昼御飯でも。美味しい海鮮丼お鮨気の定食屋さん・・能登岩牡蠣を店頭で立ち食い・・に挑戦されても。(だいたい・・その場で開けてくれます)

※2,お昼ゴハンの後は近江町の向かい側、長町ルート武蔵が辻で乗車して、にし茶屋下車。
こじんまりとした茶屋街ですが、周辺には古く趣のある街並みが広がっています。
忍者寺として有名な妙立寺もある寺町寺院群に足を伸ばされても。
その後は犀川大橋まで歩いてきて(茶屋街からは400メートルくらい)下さい。女川と言われる浅野川とは対照的な‘男川犀川’に1924年に架けられ登録有形文化財にも指定されている大橋のベンチに座ってしばし川上の眺めをお楽しみ下さい。その後片町へ向かってください。

※3,菊川ルート、片町(大橋から300メートルくらい)で乗車~新竪町で下車。
商店街散策。あるいは新竪町をはしょって・・次の桜橋で下車、W坂、犀川河畔を散策・・・
体力のある方は上菊橋までどうぞ(大橋から700メートルくらい)ここにも居心地よいベンチがあります。 
大橋からの景色とはまた全然趣の違う・・ダイナミックな景観をお楽しみ下さい。
この河原は通勤、通学、ジョギングコースとして使われていて広く市民に愛されています。

※4,菊川ルート川上広見乗車、二十人坂、一本松陸橋下車、
勘太郎川(用水)付近を散策、宝町付近に並んで最も複雑な起伏に囲まれた小立野台緑地~唯念寺へ抜ける不思議な地形をお楽しみ下さい。
嫁坂まで行って・・・再び一本松陸橋へ
チラチラみえる遠くの山々を眺め、佇みバスを待つ・・・W坂、嫁坂と合わせて坂のもつ景色の楽しみも実感して下さい。観光パンフレットには決して載っていない、金澤の日常の味わいです。

※5,菊川ルート一本松乗車、ここからはa,中石引下車 b,厚生年金会館下車
の二つのコース
a,では加賀藩前田家の菩提寺、宝円寺馬坂を降りて(あるいは俵屋宗達の墓に参ったあと裏門坂)天神町通り~八坂を登って兼六園を巡り、21世紀美術館に行くコース
b,県立美術館下車、本多の森を眺めながら辻口パティシエのスイーツを~美術の小径を降りて21世紀美術館へ行くコース

※6,材木町コース、21世紀美術館乗車~梅の橋下車。
まずは梅の橋でゆっくり、佇んでみて下さい。先ほどの犀川の景色と比べて
金澤がその狭い旧市街にとても変化に富んだ風景を抱えているコトがよくお分かりになると思います。(このことは金澤のとても重要な要素。そして歩くだけでドンドン景色が変わる・・それを味わう、楽しむ)
元々は(今の橋は市が復元した三代目)力のある旦那衆が廓への通い橋として、そして馴染みの芸子さんを連れて川風を楽しむために1910年に架けた橋。なかなか洒落た話でしょう。
その後、ひがし茶屋街散策・・・せっかくなので何処かでお茶でも。素心さん一笑さん、山屋さん、また重要文化財に指定されている志摩でも坪庭を眺めながらお抹茶と生菓子を頂くコトも出来ます。その後、茶屋街の一番奥に位置する宇多須神社さんにもぜひ、お参り下さい。(※美味しいお食事処も選り取り見取りです。Ryomonさん螢屋さん十月亭さんクリエンテさんれのんさん照葉さん・・夜にまたどうぞ)

さらに・・・体力のある方はその先、子来坂を登って・・・若き日の魯山人に影響を与えた山乃尾さんを横目にさらに登って・・・ドナルド・キーン氏も絶賛した眺望の宝泉寺へ行かれても。

浅野川まで戻ったら、今度はちょっと河原に降りてみて一休み・・・そして浅野川筋のもう一つの茶屋街である主計町(ひがしからは300メートルくらい。こちらは作家の五木寛之さんお気に入りのお店が何件か・・・こちらも美味しいお店多いんですが、また次の機会にご紹介しましょう)さらにくらがり坂を抜け、久保市乙剣宮さん、尾張町方面へ行かれても。

※7,此花コース、町民文化館もしくは彦三緑地乗車~金沢駅下車です。お疲れ様でした。

2009/06/28

金澤玉響 浅野川 中の橋 晩春

浅野川にかかる中の橋、東山側から主計町緑水苑方面を眺める。月がちょうど木立に架かりそう。
正面の松が能舞台鏡板に描かれた「老松」の様にもみえる。
このまま、能でも始まらないかな・・・
薪能もいいけど、満月能もいいだろうな。
それとも牛若丸が笛を吹きながら、向こうから歩いてきてくれないかな。
ホントにそんなコトが起こっても不思議は無さそうな・・・

現実と夢幻の境がほんの少し曖昧に。
金澤の夜歩きはかなり楽しく趣深い。
(オリジナルは07年6月28日午前0時31分撮影)

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2009/06/27

金澤玉響 犀川とゴイサギ


犀川
音を立てながら泡立つ澄んだ水面を
いつまでも見つめ佇むゴイサギ。

それにしても巧みにデザインされた姿。
その絶妙な色遣い、フォルム、純白の頭飾り・・・
そして微動だにしない態度・・・

金澤で散歩しているとちょくちょく「風景画の中に入り込んだ様な」心地がしてくるコトがあるけど

この眺めは「背景が動き続ける掛け軸」の様でもあり。
(オリジナルは07年6月27日午後3時45分撮影)

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金澤玉響 犀川の緑地公園 梅雨

中央児童会館横から始まり、雪見橋を越えて大桑橋まで延々、
緩やかな組曲の様に展開する緑地公園地帯。
ここは始まりから間もない場所。
楽曲に喩えるなら、導入部とはちょっと違う旋律、ハーモニーを使い
聴き手を「ハッ」とさせると同時に今までとはちょっとだけ違う次元に誘い込む箇所。
小川、池、小橋、柳、紫陽花・・・絶妙な配置によって出現した、心地良い異空間。
左側に盛り上がる犀川の土手が周りの、日常の景色を巧みに遮断しているコトもとても効果的。
兼六園はその地形を巧みに取り入れて作庭したからこその名園だけど、
現代に整備されたこの公園も「周りの地形をよく把握してそれに沿う様に」上手に造られている。
金澤らしい魅力を持った公園。
(07年6月27日午後3時26分撮影)

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2009/06/08

金澤玉響 晩春の夕暮れ 浅野川演舞場

延々何キロにも渡ってビューポイントが続く犀川と違って浅野川では割と短い区間にクライマックスシーンが何度も訪れる。下流から順に小橋、中の橋、浅野川大橋、梅ノ橋、天神橋、常盤橋、僅か1.6キロ強の間に掛かる6本!もの橋、その上からの眺めの変化(地形と橋の形が奏でるテーマ、折々の季節、時間による光の変化によるハーモニーの重なり)が見せる多様な美しさは金澤の貴重な財産の一つ。この街で暮らす人達の心に日々深く刻み込まれる風景。
これはちょっと曇りがちな晩春の夕暮れ、浅野川大橋に立って上流を眺める・・の図。
諸々美しく整い、灯もともり、濃い緑の香りが漂い、ちょっとウキウキしてくる時間。
これから夜に向け何かの幕が上がる様(舞台が始まりそう、もしくは既に上演中・・・)にも見えるのは私だけ?

ここで夕暮れを過ごす人達は、カップルでも友人同士でも一人でも
風景の一部となってそれぞれ自然と役割を担う・・という意味でも舞台の様であり、
また浅野川の真ん中から金澤を眺めるため特別にしつらえた桟敷席の様でもあり。
(09年6月8日19時22分撮影)

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2009/06/01

一泊二日で金沢に・・・

はじめまして。仕事の関係もあり、来週一泊二日で金沢に行くことになりました。本日ホテル(近江町市場のそばです)などおさえました。初金沢なので全く知識も地理感覚もなく…いろいろ勉強中です。一日目は11時に金沢着、翌日は17時に金沢発です。

いきたいところはたくさんあるのですが、一日目の夕方〜夜にかけて金沢美術工芸大学、翌日の日中に21世紀美術館には行かなくてはなりません。
この2つをふくめて、甘いものに目がない私(和菓子!)と、酒好きなダンナさんが楽しめるいいルートやおすすめスポットがありましたらぜひ教えていただけたら嬉しいです。
バスでぐるぐるまわって「松魚亭」「空海」「ゴーシュ」「近江町市場」などでお腹を満たすかんじかしらーと思っていますが、
なんとも地理感覚がつかめず…です。ご教授よろしくおねがいいたします!

>バスでぐるぐるまわって「松魚亭」「空海」「ゴーシュ」「近江町市場」
ふむふむ。まず最初に ・・・この四つは徒歩圏内です。一キロ四方には収まっています。
夜の食事が一回しかないので、そうですね・・・美大の夜の会合終わりを調べて「空海」さんを予約して
ここはタクシー使いましょうか。運転手さんには「梅ノ橋まで」言って下さいそこからは歩きましょう♪)
       
※ライトアップされた梅の橋。

まずは梅の橋からぼんやり浅野川を眺めて下さい。そして空海へ(三分くらいです)空海さんではリクエストを伝えるといろいろ店員さんがおすすめしてくれるでしょう。
ここで満腹にしてもいいのですがホンノ少しだけ余裕を残しておいて・・今度は「中の橋」を渡って浅野川を反対側へ。ひがし茶屋街に向かいましょう。
※こちらは中の橋。この橋を向こう側からこちら側に渡ってきて下さい。
「ゴーシュ」もしくは「照葉」さん、もしくは「Ryomon」さんでも・・・
※ちなみに「ゴーシュ」さんは朝4時頃までやっています。大体。
で、散々呑んで食べて・・・楽しんだ後は宇多須神社さんにお参りして今一度「梅の橋」で佇んで・・・徒歩で近江町の方へどうぞ。もう一回、空海さんの方へ行き「暗がり坂」を登って「久保市乙剣宮」にもお参りして、泉鏡花の生家のあったつま先上がりの小路を通って宿までお帰り下さい。これがまず一日目の夜の日程です。

続いて・・・一日目のランチと翌日のランチをまとめて・・
一日目お昼は・・・11時に金沢駅に着いて、近江町(武蔵)には遅くても11時30分・・チェックインはまだ出来ないかもしれませんが、とりあえず荷物をホテルに預けてと・・
この日のランチはせっかくなので近江町で。というコトでオススメはまず「井ノ弥」(いのや)。一オシは「井ノ弥どん」850円です。(魚介がはみ出るような丼は・・・あまりオススメしません・・・)出汁醤油をたっぷりかけて召し上がってみて下さい。一日目は月曜日なので行列にはなってない・・と思います。
食べ終わったら・・・とりあえずフラフラと市場内のカフェ・アルコ・メルカートへ。和菓子じゃないんですが「金澤オリジナルスウィーツ」も楽しめるオープンカフェです。
「一日目も和菓子が食べたい♪」というコトであれば、森八の茶寮 近江町で。こちらも近江町隣接です。

翌日は21世紀美術館というコトなので、香林坊〜片町方面に出かけましょう。
近江町のある「武蔵」〜2駅先の「香林坊」間は全てのバスが100円です。つぎつぎ来るのでテキトーに乗って下さい。
片町は金澤一美味しいお店が集まっている場所。どうしていいか…ちょっとアドヴァイスし難いんですが
ここはそうだな・・・美味しい魚は沢山食べた・・・と仮定しておそらく日本一美味しいカツ丼の「ぶんぷく」はどうしょう?

グリル・オーツカのハントンライス(金沢にしかないメニュー)をハナシの種に、という手もアリ。
味は・・・79点!くらいなんですが(懐かしいシンプルな味付け)初めての方だと83点くらいつけてもらえるかもしれません。

まだまだ和食が食べたい♪のであれば犀川まで歩いて(2〜300メートル)寺喜屋さんでもいいし・・まあまだ30件くらいは大オススメあるんですが(だから行列も出来ません。お目当てのお店が満員でも・・・すぐそばの、同じくらい美味しいお店に行けばいいだけ)

「和スウィーツ」の店としてはずせないのが「つぼみ」。21美に隣接している・・・くらいの場所にあります。西外惣構掘&用水を眺められる&溶け込んでいる金沢らしいお店。オススメ。小さいお店なので予約された方がいいかも。
兼六園、内橋亭もオススメです。この方のブログにある様に「景色までセット」なのでオススメなんですよ。霞ヶ池という、兼六園の中心にある池に張り出した素敵なロケーションです。

補足情報(補足していくとキリがないのですが・・ちょっとだけ)
一日目の夜、犀川を渡って寺町方面にタクシーで
玉響へ来るというオプションもおすすめです。美大からは車だと割と近いです。こちらもとっておきの金澤体験になると思います。(要予約)
ホームページもなかなかしっとりと趣深いです。空海さんの向かい側に 姉妹店「輝」もあります。(素敵な写真と記事のブログがあったのでリンク)
まだまだご紹介したいのですが・・・・今回はまずここまでの情報を参考に回られてみてください。

2009/05/09

金澤玉響 新緑の大手掘

左手の石垣から先は昔はホントに鬱蒼とした森、
夜になると巨大な黒い塊だった。
手前の、トップリ水を湛えたお堀は変わらず。
一年を通して様々な美しさを見せてくれるお堀。
五月の初め頃の大手掘は新緑を映して、湖面も心なしか明るい。
(投稿日時は撮影日時)


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参勤交代もここから出発した金沢城表門、大手門(石垣にとてつもなく大きな石!が填っている。石垣ファンは要チェック)と黒門の間のお堀。左手の金沢城跡地は陸軍の拠点を経て戦後は金沢大学キャンパスとして利用され・・・公園として解放されるまで私達市民には随分長い間「中に入れない鬱蒼とした森」だった。市の真ん中にある巨大な森は夜になると濃い森の香りをあたりに漂わせ・・・ちょっと怖くもありちょっと幻想的でもあった。お堀の横から兼六園側に抜ける白鳥路には今もそういう雰囲気の名残が濃厚に漂っている。
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2009/05/04

金澤玉響 浅野川 鯉流し

五月の夜、薫る風を孕みながら吹き流し達がユラユラと音もなく泳ぐ。毎年5月3日に浅野川梅の橋〜大橋間で行われる、浅野川鯉流し、夜の段。
(今年09年は夕方に全て仕舞われてしまいましたが・・・)
梅の橋に吊した吹き流しに加えて、昼間は浅野川にも友禅流しよろしく鯉を流します。
ユラユラと泳ぐ鯉(吹き流し達)を眺めながら・・・
5月特有のワクワクする夜の香りを味わいながら・・・
これから何処へ行こうか考える。
これも金澤の春の夜のたのしみ。
(オリジナルは08年5月4日午前2時25分撮影)

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2009/05/01

金澤玉響 春の薄暮の美術館

白い壁と透明なガラスで出来たこの建物(21世紀美術館)は
金澤の刻々と移りゆく光を映してそれ自体が鑑賞対象。

タレルさんの部屋から眺める切り取られた空もいいけど
(実は・・空から降ってくる音もなかなか不思議)
こういう時間(マジックアワー)の外観は思わず足を止め、しばしウットリする。
すっかり青いとばりが降りてきた空と明るく輝く室内の対比がちょっと不思議。
あちらこちらに異次元の狭間がある金澤、ここにも次元のズレがありそう。
(投稿日時は撮影日時)

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妹島和世氏と西沢立衛氏による設計事務所SANAAが設計した
巨大透明ガラス円盤!に白いキューブがリズミカルに配置された建物。
第9回ヴェネツィア建築ビエンナーレ展示部門金獅子賞
人口50万人弱の都市にあって、毎年約150万人の入場者を迎える。
世界中からの来場はモチロン、地元市民にもとても愛されている場所。
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2009/04/25

金澤玉響 落椿 観音坂男坂

毎年八月(旧暦七月九日)四万六千日で賑わう観音院、に続く観音坂。
こちらは石段でちょっと急なので、
もう一本の観音坂(こちらは観音院に続かないんだけど)
と対比して男坂と呼ばれている。

春の午後、落椿踏み踏み、坂を登る。
既に散々踏まれ、色褪せているモノも多いけど
木漏れ日に照らさ朽ちていく落椿はどこか艶やか。
キツイ石段に俯きがちな視界を楽しませてくれる。

金澤の坂は、下の世界と上の世界を結ぶ異次元接続路。
風景はもちろん変わるし、家々、草木の佇まいも違うし、
空気の香りも刻々と変化する。

それが金澤の味わい。

(オリジナルは05年4月25日15時7分撮影)

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2009/04/14

金澤玉響 桜点描 浅野川

金澤の桜はソメイヨシノの他にも種類が豊富で、さらにそれぞれが旧市街の
南北に伸びる高低差、日照差のある斜面に少しつづ時間をずらして咲くので
大量の同種の桜が一気に咲いて一気に散る、という様な
「一般的な桜の概念」とは少々趣が異なる。

例えば兼六園と金沢城を結ぶ石川橋から、本丸跡から
例えば卯辰山の中腹から
近景に遠景に少しづつズレて様々な桜が咲き競う光景を眺めるのは、
金澤らしい桜の楽しみ方。

そういう時期も過ぎて・・・花片が地面を均等に埋め尽くす頃、
あちこちの地面がパッと明るくなって、
地面から枝から濃い桜の香りも漂って、
満開の頃とはまた違った華やいだ雰囲気に包まれる。

散りゆく桜は雪に例えられるけど、
なるほど花びらの絨毯は初雪が薄く積もった様にも見える。
静かに降った牡丹雪(気温があまり低くない時に降るフワフワした大きな雪)
が溶けずにそのまま地面に張り付いた様。
(09年4月14日16時24分撮影)


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2009/04/13

金澤玉響 W坂(石伐坂)

文学作品にもたびたび登場し、そのちょっぴり洒落た
ネーミング(見たまま?)とも相まって
金澤に数多く存在する個性的な坂の中でも特に有名。
藩政期には石伐坂と呼ばれていた(坂の上に石職人が沢山住んでいたため)この歴史ある坂の骨格、石組み、趣を最大限に残しつつ絶妙なさじ加減でリニューアルされた現代版石伐坂(W坂)。
金沢市はこういうコトがとても上手い。

ここは藩政期にお城から桜霞を眺めるために桜を沢山植えたあたりでもあり、渋い石垣と桜のマッチングはとても金澤らしい。

石段を踏む度、角を曲がる度、刻々と変化する眺めを味わっているうちに、いつのまにか降りて(登って)しまう。
寺町台地と犀川河畔という隣接している異界を結ぶ坂。
(投稿日時は撮影日時)

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2009/04/08

金澤流儀 春の段 桜流儀


その昔兼好法師が徒然草に「桜は咲き始めた頃から雨風が続いて・・心忙しく散り終わってしまう」と書き記しているけど、春の嵐がまず吹かない金澤では桜は楽しめる期間がとても長い。

藩政期にお殿様が城から桜霞を観るために植えた桜、兼六園に集められた様々な桜(ここにしかないモノも含め約40種類)軍都として栄えた頃、戦勝記念として植えられた桜、その後もいろんな機会に植えられた桜達・・・そして東西に三本の台地が指を伸ばす地形の程よい高低差、日照差も加わり、細やかな「桜ぷろぐらむ」がゆっくりゆっくり進行します。

まずは細部に宿る金澤の桜。
常緑樹の葉の上にも花片・・・風がないコトがよくお分かりになると思います。
マンホールも綺麗に花化粧。
ある意味これも「花見」まあ「桜風情」とでも言いましょうか・・・
金澤の伝統工芸はこういう何気ない景色からも日々新たな影響を受けているのだと思います。
笠舞のこの公園もささやかな桜所。
ほぼ満開になっても、花片はあまり落ちていません。

そして無風の夜、糠粉の様な、柔らかい柔らかい雨が音もなく降って花々をしっとり濡らして・・・徐々に徐々に枝垂れてくる桜を眺める楽しみも金澤流。
※方向は逆ですが同じ公園の同じ桜、かなり枝が枝垂れているのがお分かりになるでしょうか。
(拡大してご覧ください)

兼六園、上坂口を降りて桜ヶ丘口方面を眺める。兼六坂との間に咲くバラエティーに富んだ桜達。ここも道はキレイなままです。

下は石川橋(兼六園と金沢城の※搦め手、石川門を繋ぐ橋)
から眺める桜揃え。(※石川門をなんとなく表門だと勘違いされている方も多いでしょうが、こちらは裏門・・・お庭に繋がっている門ですしね・・)
金澤での桜の醍醐味の一つ、遠近に散らばって配置された桜風景。ここでの毎年の桜始終を眺めるのは幸せ。ちょっとだけお殿様気分。
夜になると石垣の下、その昔はお堀だった沈床園はお花見の特等席になります。
兼六園も夜桜見物でにぎわい
辺り一帯が幸せな桜のムードに包まれます。
この時期、もちろんこの向こうにも手前にもあちらこちらに満開の桜の園は展開しています。


桜名所の一つ、犀川桜橋〜大橋間の桜の下を通勤、通学路として愛用している人達も沢山いらっしゃいます。一年中こんな道を毎日通うなんて・・・金澤に暮らす日々の何気ない贅沢の一つです。花片はほとんど真っ直ぐ下に落ちて・・・吹き寄せられるコトもなく、綺麗な絨毯を出現させます。




男川犀川、女川浅野川、二つの川原にももちろん素敵な絨毯が敷き詰められ・・・まだまだ桜の宴が楽しめます。
観ている人達も桜景色に溶け込んで・・・

二つの川がなぜ男女に例えられるのか・・・それぞれに魅力的な川・・それぞれに金澤らしい・・・違いがこの写真からもなんとなくお分かりになると思います。



そろそろ地面に落ちている花片の方が多くなる頃。こんな場所も桜色にキレイに塗り替えられます。こちらは浅野川(左)

石垣の僅かな段差にも花片が積もってピンクのラインが・・・こちらは犀川(右)



笠舞の公園もすっかり桜化粧。ちょっと幻想的な雰囲気になってきました。(ぜひ拡大してご覧下さい)

十日後くらいにはこんな風に・・・今度は萼から下が、辺り一面に散らばります。これも趣のある桜の余韻。



それからさらに約7日・・・八重桜の花が散るころに兼六園菊桜が丁度見頃を迎え・・・一ヶ月近くにわたって続いた「桜ぷろぐらむ」はフィナーレを迎えます。  もう五月。ツツジ、菖蒲、杜若、そして竹の子の季節に金澤は入っていきます。

兼好法師は半ば逆説的に「桜の花は盛りだけを賞美するものだろうか・・散り萎れ残る庭も美しい」と書き記しましたが・・・
金澤では、桜はゆっくりゆっくり移り変わり様々な賞美に値する景色をつくり・・・とりわけ意識せずとも長い間に渡って私達を楽しませてくれます。

いらっしゃる方は何度でも、可能ならある程度滞在されて、この・・・金澤ならではの桜風姿をお楽しみ下さい。

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